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大使の館

休みが取れたのでどこかへ行こう。

そう思い、友人と話していてふと思い付いた日光に行ってみた。今まで行ったことが無い場所に行けたらいいな、とは思っていたのだけど、何の気なしに立ち寄った歌ヶ浜山田屋(木の表札をその場で彫ってくれます。マンションタイプなら千円から。)の人々に何故か強く薦められて「イタリア大使館別荘記念公園」に足を運んでみた。

大使の館_d0018315_22284091.jpgここは昭和3年にイタリア大使館の別荘として中禅寺湖畔に建てられ、つい最近の平成9年まで歴代大使が使用していた建物を、老朽化と共に栃木県が買い取り、できる限り再利用して再現した建物、だそうだ。(偉いぞ、栃木県)そして、入園料は「100円程度の寄付で」」という謙虚さ。(益々偉いぞ、栃木県)


大使の館_d0018315_2229845.jpg室内の家具は実際に大使が使われていたものをそのまま使用してあって、椅子に座るのもOKだ。湖畔を眺められる広縁では椅子に座ってサービスのお茶も飲める。「偉い人にあやかろう」(?)とよく分からない気持ちで座った椅子は、やっぱり座り心地が良かった。(それに使われている生地が可愛いの!)


大使の館_d0018315_22292577.jpgで、ふと天井や壁の模様が見慣れないものを使っているのに気が付いて、案内人のおじさんに聞いてみるとなんと!杉の皮を使っているとの事。場所によってチェックだったり、流れるような円形をかたどっていたりとしているけれど、不思議とうるさくなくて、なんだか温かみがある。おじさんによると「夏は涼しく、冬は暖かい」のだそう。でも最近はこの杉の皮を入手するのが難しく、というのも全て器械で木を切り出す為、皮もその際に粉砕されてしまうのだそうだ。

日本人が設計した家で、木の皮を使っている家ってあるのかな?もしかしたら、手入れが面倒なのかもしれない。でもなんとなく、木が好きなくせに、その木の命をまるごと大切に使っていくことをすっかり忘れている自分を見せられたような気がした。こういうとこって、適わない。と思ったりする。

それにしても日光は奥が深い。有名どころだけを見て満足しては、勿体無いかもしれない。
by sweetflowers | 2006-04-24 22:32 | My Trip
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